オーストラリアは温暖な気候と治安の良さから、日本人留学先として常に人気上位に入る国です。ワーキングホリデー制度も充実しており、「働きながら学べる」点に魅力を感じる社会人も多いでしょう。一方で、2025年以降は学生ビザの大幅値上げや豪ドル高の影響もあり、渡航前の費用計算が以前より重要になっています。
この記事では、2026年5月時点の最新データをもとに、オーストラリア留学の費用を期間別・項目別に整理しました。語学学校から大学、ビザ申請料、生活費まで、主要な支出をすべて取り上げています。
1ヶ月の短期留学から1年の長期留学まで、自分のプランに合った費用感をつかむ参考にしてください。なお、本記事の円換算は1豪ドル=約113円(2026年5月時点)で計算しています。
語学学校の授業料は週3万円台から6万円台
オーストラリアの語学学校の授業料は、一般英語フルタイムコースで週A$300からA$500が相場です。円換算で週約3万4,000円から5万7,000円になります。平均的にはA$370前後(約4万2,000円/週)を想定しておくと現実的です。
これに加えて入学金がA$200前後、教材費が月A$50から100ほどかかります。学校の立地や規模で価格差は大きく、シドニー中心部の大手校は高め、郊外の中小校やキャンペーン中の学校は安めです。IELTSやケンブリッジ英検の対策コースは、一般英語コースより週A$20から50ほど割高になる傾向があります。
大学・専門学校(TAFE)の年間授業料
オーストラリアの大学に正規留学する場合、学部によって授業料が大きく異なります。文系学部は年間A$20,000からA$35,000(約226万から396万円)、理系・医療系は年間A$25,000からA$45,000(約283万から509万円)が目安です。
公立の職業訓練校TAFEは大学より手頃で、年間A$10,000からA$22,000(約113万から249万円)で受講できます。会計、IT、ホスピタリティなど実践的なコースが多く、卒業後の就労ビザ申請にもつながるため、キャリアチェンジを考える社会人にも人気があります。
1ヶ月の短期留学にかかる費用の目安
語学学校に1ヶ月通う場合の総費用は約55万から75万円です。主な内訳は、授業料が約15万から23万円、ホームステイが約12万から16万円、現地の生活費が約8万から12万円、往復航空券が約10万から15万円、海外旅行保険が約1万から2万円です。
1ヶ月の短期留学はETA(電子渡航許可)で入国できるため、学生ビザの申請は不要です。「英語環境を体験したい」「留学が自分に向いているか確かめたい」という段階なら、初期投資として手を出しやすい選択肢です。ただし、ETAでは就労ができない点には注意してください。
3ヶ月から半年の中期留学にかかる費用
3ヶ月の留学で約120万から160万円、半年間で約180万から250万円が総費用の目安です。滞在が長くなるほど月あたりの単価は下がっていきます。
3ヶ月以上の就学には学生ビザ(Subclass 500)の取得が必要です。学生ビザを取得すれば2週間で48時間までアルバイトができるため、生活費の一部を現地収入で補えます。到着後はホームステイで生活に慣れ、その後シェアハウスに移る人が多いです。家賃だけで月2万から4万円の差が出るため、滞在先の切り替えは節約の大きなポイントになります。
1年間の長期留学にかかる費用
語学学校に1年間通う場合の総費用は約280万から400万円です。大学の正規課程に入学するケースでは、授業料だけで年間200万から500万円に達します。生活費を合わせると年間400万から700万円の予算が必要です。
ただし、アルバイト収入で生活費の大部分をカバーできる点がオーストラリア留学の強みです。2026年5月時点の全国最低賃金はA$24.95/時(約2,820円)で、先進国の中でもトップクラスの水準です。2週間48時間の就労枠をフルに使えば、月A$2,000前後(約22万6,000円)の収入が見込めます。
学生ビザの申請費用と必要な保険
2025年7月の改定で、学生ビザ(Subclass 500)の申請料はA$710からA$2,000(約22万6,000円)に引き上げられました。125%の値上げで、世界的に見ても高額な学生ビザとなっています。
学生ビザの申請にはOSHC(海外留学生健康保険)への加入が必須です。費用は年間A$500からA$700(約5万7,000円から7万9,000円)程度です。OSHCは現地での医療費をカバーしますが、歯科や眼科は対象外のため、日本の海外旅行保険と併用する留学生が多いです。なお、ビザ申請時には年間A$29,710(約336万円)以上の生活資金を証明する書類も求められます。
都市別の生活費を比較する
オーストラリアの生活費は都市によって差があります。シドニーが最も高く、月A$2,000から2,500(約22万6,000円から28万3,000円)が目安です。メルボルンはシドニーよりやや安く、月A$1,700から2,200程度。ブリスベンやパースはさらに抑えられ、月A$1,400から1,800程度で暮らせます。
最大の支出は家賃です。シドニー中心部のシェアハウス個室で週A$350から450(約4万から5万円)、メルボルンで週A$250から350が相場です。食費は自炊中心なら月A$300から400に収まります。外食はランチでもA$15から20が普通なので、毎日外食すると出費が一気にかさみます。
費用を抑えるための5つの工夫
第一に、シドニー以外の都市を検討することです。ブリスベンやアデレードは家賃が2割から3割安く、語学学校の質も遜色ありません。生活費だけで年間30万から50万円の差が出ます。
第二に、語学学校のキャンペーンを狙うことです。オーストラリアの語学学校は頻繁に授業料割引を実施しており、タイミング次第で10%から20%安くなります。留学エージェント経由で情報を集めると効率的です。
第三に、シェアハウスへの早期切り替えです。ホームステイからシェアハウスに移るだけで月2万から4万円の節約になります。到着後1から2週間で現地の生活に慣れたら、早めに物件を探し始めるのが得策です。
第四に、アルバイト収入の活用です。最低賃金がA$24.95と高水準のため、週20時間程度の就労でも月15万円前後の収入になります。カフェやレストランのほか、日本語を活かせる仕事も都市部では見つかりやすいです。
第五に、航空券の早期予約です。出発3ヶ月前に購入すると、直前購入より3万から5万円安くなるのが一般的です。LCCのセールも定期的に開催されているので、こまめにチェックしてみてください。
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オーストラリア留学の費用は、1ヶ月の短期で約55万から75万円、1年間の語学留学で約280万から400万円が目安です。2025年の学生ビザ値上げは痛手ですが、最低賃金の高さとアルバイトの自由度を考えれば、現地で費用を回収しやすい留学先であることは変わりません。
自分の留学期間と目的を整理して、どの項目にいくらかかるかを一つずつ確認するところから始めてみてください。各国の費用を比べたい方は、上の関連記事もあわせて読んでみてください。
出典:
オーストラリア留学.net – 期間別留学費用総まとめ(2026年最新)
Australian Government – Student visa (Subclass 500)
Fair Work Ombudsman – Minimum wages
最終更新日: 2026-05-04