カナダは治安のよさと教育水準の高さ、そして英語とフランス語が公用語というバイリンガル環境で、日本人留学生に根強い人気がある国です。バンクーバーやトロントといった大都市だけでなく、モントリオールやカルガリーなど個性豊かな都市が揃っていることも魅力のひとつでしょう。一方で「カナダ留学って結局いくらかかるの?」という疑問は多くの人がぶつかる最初の壁です。
この記事では、2026年5月時点の最新相場をもとに、カナダ留学の費用を1ヶ月・3ヶ月・半年・1年の期間別に整理しました。為替レートは1カナダドル=約115円で計算しています。カナダドルは米ドルより安定していることが多いものの、為替の変動で総額が数十万円動く可能性もあるため、計画時には余裕をもった見積もりが大切です。
学費や滞在費の内訳はもちろん、つい見落としがちな出費や、費用を賢く抑えるための具体的な方法も紹介します。自分の予算と目標に合ったカナダ留学プランを組み立てるための参考にしてください。
カナダ留学にかかる費用の全体像
カナダ留学の費用は大きく分けて「渡航前費用」「学費」「滞在費」「現地の生活費」の4つです。渡航前にかかるのは、パスポート取得費(約1万6,000円)、学生ビザであるStudy Permitの申請料CA$150(約1万7,000円)、バイオメトリクス登録料CA$85(約9,800円)、往復航空券(15万〜20万円)、そして海外留学保険(月1万〜2万円)です。6ヶ月未満の語学留学ならStudy Permitが不要な場合もあり、その場合はeTA(CA$7)だけで入国できます。
学費は語学学校の一般英語コースで月14万〜18万円が相場です。大学やカレッジの正規留学になると年間150万〜300万円と幅が広がります。滞在費はホームステイ(3食付き)で月12万〜14万円、シェアハウスで月8万〜10万円。食費や交通費、通信費などの生活費が月5万〜7万円ほど加わります。これらを合計すると、語学留学の場合は月あたり35万〜45万円が目安になります。
1ヶ月の短期留学にかかる費用
1ヶ月のカナダ短期留学は、まとまった休暇を利用して英語力の底上げや現地生活を体験したい社会人に人気のプランです。期間が短いぶん費用総額を抑えやすく、初めての海外留学にも向いています。6ヶ月未満の滞在であればStudy Permitが不要なケースが多いため、ビザ申請の手間もかかりません。
費用の目安は合計50万〜70万円です。内訳は語学学校の学費が14万〜18万円、ホームステイが12万〜14万円、往復航空券が15万〜20万円、海外保険と現地の生活費で5万〜10万円です。バンクーバーやトロントの中心部を選ぶと滞在費が高めになりますが、ビクトリアやカルガリーなど中規模都市を選べば数万円抑えることもできます。夏休みシーズン(7〜8月)は航空券と語学学校の両方が値上がりしやすいため、可能であれば5〜6月や9月の渡航を検討してみてください。
3ヶ月の語学留学にかかる費用
3ヶ月あると英語のリスニングに耳が慣れ、日常会話がスムーズになり始める時期です。TOEICスコアにも変化が出やすく、帰国後のキャリアに留学経験を活かしたい人には費用対効果の高い期間といえます。語学学校によっては12週間パックで学費を割り引いてくれるところもあります。
費用の目安は合計100万〜150万円です。語学学校の学費が42万〜54万円、ホームステイ3ヶ月分が36万〜42万円、往復航空券が15万〜20万円、海外保険と生活費で15万〜25万円です。最初の1ヶ月はホームステイで現地の生活に慣れ、2ヶ月目以降にシェアハウスへ移ることで月3万〜5万円の節約になります。自炊ができる環境を確保すれば食費もコントロールしやすくなるでしょう。
半年(6ヶ月)の留学費用
半年の留学になると、一般英語コースだけでなくビジネス英語やIELTS対策など専門的なカリキュラムにも取り組む余裕が出てきます。6ヶ月を超える就学を予定している場合はStudy Permitの取得が必要になりますので、出発の3〜4ヶ月前には申請を始めましょう。IRCC(カナダ移民局)の公式サイトで最新の要件を必ず確認してください。
費用の目安は合計170万〜260万円です。語学学校の学費が84万〜108万円、滞在費が48万〜84万円(途中でシェアハウスに移行すると低めに収まります)、往復航空券が15万〜20万円、海外保険と生活費で30万〜45万円です。半年以上の申し込みでは語学学校が長期割引を適用してくれることが多く、月あたりの学費が1万〜2万円ほど安くなるケースは珍しくありません。社会人がまとまった期間を確保しにくい場合は、3ヶ月の語学留学+3ヶ月のワーキングホリデーを組み合わせるプランも選択肢になります。
1年間の長期留学にかかる費用
1年間のカナダ留学では、語学学校で英語力を固めたあとにカレッジや専門学校のプログラムに進む「パスウェイ型」が人気です。Study Permitの取得が必須であり、申請時には1年分の生活費をまかなえる残高証明(2026年時点でCA$20,635以上、約237万円)の提示を求められます。
語学留学の場合、費用の目安は合計320万〜470万円です。学費が168万〜216万円、滞在費が96万〜168万円、往復航空券が15万〜20万円、海外保険と生活費で60万〜80万円です。カレッジの正規留学はプログラムによって学費が年間150万〜300万円と大きく変わります。ただしStudy Permit保持者は週20時間まで就労が認められており、ブリティッシュ・コロンビア州の最低賃金CA$17.85(約2,050円)で計算すると月6万〜8万円の収入が見込めます。生活費の一部を自力でカバーできるのは長期留学の大きなメリットです。
見落としがちな費用項目
計画段階でつい忘れがちなのが教材費です。語学学校によっては入学時に教材を購入する必要があり、月5,000円〜1万円ほどかかることがあります。また、カナダは冬が厳しく、ダウンジャケットだけで2万〜5万円の出費になります。日本から防寒着を持っていくか、現地のセールを狙うかで差がつくポイントです。
カナダでは外食時に15〜20%のチップを払う文化があります。ランチで1,500円の食事をしても実際には1,800円近くになるため、外食の頻度が高いと月の出費が想定を超えがちです。携帯電話はプリペイドSIMで月3,000〜5,000円、バンクーバーやトロントの公共交通マンスリーパスが月1万円前後かかります。月の予算には1万〜2万円ほど余裕枠を設けておくと安心でしょう。
カナダ留学の費用を抑える実践的な方法
もっとも効果が大きいのは都市選びです。バンクーバーやトロントの中心部は家賃が高騰しており、1ベッドルームで月CA$2,500(約29万円)を超えることも珍しくありません。モントリオール、カルガリー、ハリファックスなどの都市を選ぶと家賃が2〜3割下がり、半年で数十万円の差になります。
語学学校の長期割引やキャンペーンの活用も重要です。12週以上の申し込みで学費が10〜15%オフになる学校は多く、留学エージェント経由で追加の割引が受けられる場合もあります。滞在方法については、最初の1〜2ヶ月はホームステイで現地に慣れ、その後シェアハウスに切り替えるのが定番の節約パターンです。自炊メインに切り替えれば食費は月2万〜3万円に抑えられます。
さらに、クレジットカード付帯の海外旅行保険を渡航初期に活用する方法もあります。ただし補償期間は最長90日が一般的で、長期留学では別途保険への加入が必要です。出発前の英語力を上げておくことも間接的な節約につながります。現地で初級クラスからスタートすると、本来取りたいコースにたどり着くまでに余分な学費がかかるからです。
バンクーバーとトロント、費用面で比較すると
カナダ留学の二大人気都市であるバンクーバーとトロントは、どちらも語学学校の選択肢が豊富で生活インフラが整っています。かつてはバンクーバーの方がやや物価が安いとされていましたが、近年の住宅需要の高騰によりバンクーバーの平均家賃がトロントを約10%上回るというデータもあります。
一方でトロントは交通費がバンクーバーよりやや安く、食料品の価格差もそれほど大きくありません。バンクーバーは温暖な気候と自然の近さが魅力で、トロントはビジネスの中心地として就職機会が豊富です。費用差だけでなく、気候の好みや留学後のキャリアプランも考慮して選ぶとよいでしょう。
カナダ留学の費用は期間と都市の選び方次第で大きく変わります。いきなり1年間の留学に踏み切るのが不安な方は、まず1〜3ヶ月の短期留学で現地の雰囲気を確かめてから長期プランに切り替えるステップアップ型もおすすめです。費用面でカナダを他の英語圏の国と比べたい方は「英語圏で留学費用が安い国ランキング」もあわせてチェックしてみてください。
また、国を問わず使える節約の考え方を知りたい方には「英語圏留学の費用を安く抑える方法」が参考になります。留学前にTOEICスコアを上げておきたい方は「社会人のTOEIC勉強法」もご覧ください。しっかり準備して、費用対効果の高いカナダ留学を実現しましょう。
※ 本記事の費用はすべて2026年5月時点の相場です。為替レート(1CAD=約115円)や各学校の料金改定により変動する場合があります。
出典:
IRCC – Study permit: https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/study-canada/study-permit.html
IRCC – Fee list: https://ircc.canada.ca/english/information/fees/fees.asp
スマ留 – カナダ留学費用: https://smaryu.com/country/canada/cost/
最終更新日: 2026-05-03