イギリス大学院留学の費用と奨学金|授業料・生活費・公式支援の確認点

イギリス大学院留学は、1年で修士課程を終えられるコースが多く、社会人にも選びやすい進学先です。けれども、授業料、生活費、ビザ用の資金証明、奨学金を別々に見ると、総額の感覚がつかみにくくなります。

特に見落としやすいのは、大学へ払う費用と、Student visaで見られる生活費の基準が同じではない点です。CASに書かれる授業料と、GOV.UKが示す生活費の基準を分けて確認すると、準備額を現実的に組めます。

この記事では、2026年にイギリス大学院留学を考える人向けに、費用の見方、奨学金の探し方、出願前に確認する順番を整理します。ロンドンと地方都市で迷っている人にも使える確認表です。

最初に分ける費用

大学に払う授業料

イギリス大学院の授業料は、大学、専攻、学位の種類で差が出ます。ビジネス、医療、理工系は高くなりやすく、人文社会系は比較的抑えやすい傾向があります。まずは志望校のコースページで、international studentの授業料を確認してください。

GOV.UKのStudent visa案内では、コース費用はCASに示される金額を基準にします。出願時の見積もりではなく、CASに載る初年度の授業料を最後に確認する流れにすると安全です。

生活費とビザ用の資金証明

Student visaでは、授業料とは別に生活費を示す必要があります。GOV.UKはロンドンのコースで月1,529ポンド、ロンドン外で月1,171ポンドを、最大9か月分として案内しています。2026年5月時点では、この基準を使って資金計画を組む必要があります。

日本の口座で準備する場合、為替で必要額が動きます。申請直前に足りないと慌てるため、最低基準ぴったりではなく、数十万円の余裕を持たせておくと安心です。

項目 見る場所 注意点
授業料 大学のコースページとCAS 専攻で大きく変わります。
生活費 GOV.UKのStudent visa基準 ロンドンと地方で月額が違います。
住まい 大学寮と民間賃貸 初期費用と契約期間を見ます。
奨学金 Study UKと大学公式 締切が出願より早い場合があります。

奨学金の探し方

政府系奨学金の位置づけ

Study UKは、イギリス政府系の主な奨学金としてChevening、GREAT Scholarships、Commonwealth Scholarshipsを案内しています。このうち日本人が常に対象になるとは限らないため、国籍条件、専攻、大学、年度を個別に確認します。

GREAT Scholarshipsは、2026から2027年の案内で18か国向けに140件超、60大学超の奨学金が示されています。日本が対象国に含まれない年度でも、大学独自奨学金を探す入口としてStudy UKの奨学金検索は役立ちます。

大学独自奨学金の確認

大学院留学では、大学独自の授業料減免や専攻別奨学金が使える場合があります。金額は一部減免から全額支援まで幅がありますが、出願時に同時申請が必要な制度もあります。

  • 志望校のscholarshipsページを確認します。
  • international postgraduate向けに絞ります。
  • 専攻、国籍、成績条件を見ます。
  • 出願締切と奨学金締切を別々に控えます。
重要ポイント

奨学金は合格後に探すより、出願校を選ぶ段階で探してください。大学院は締切が早く、推薦状や志望理由書を追加で求められることがあります。

ロンドンと地方都市の違い

生活費基準の差

GOV.UKの資金証明では、ロンドンは月1,529ポンド、ロンドン外は月1,171ポンドです。9か月で見ると、基準額だけで3,222ポンドの差があります。為替が1ポンド200円なら、約64万円の差です。

もちろん、地方都市でも家賃が安いとは限りません。人気大学の周辺では学生寮が早く埋まり、民間賃貸の初期費用が重くなることがあります。都市名だけで決めず、寮費と交通費を足して比べます。

研究環境と生活費のバランス

大学院では、費用だけで大学を選ぶと失敗します。指導教員、研究テーマ、実習先、卒業後の進路支援も大切です。生活費を抑えたい人ほど、複数校を表で比べて、安さと学びの質を同時に見ます。

  • 授業料が高くても奨学金が出る大学があります。
  • 地方でも寮費が高い大学があります。
  • ロンドンでも通学圏を広げると選択肢が増えます。
  • 研究室や実習の条件は費用より優先する場合があります。

出願前の資金確認手順

CAS前に作る概算表

最初は、志望校3校を横並びにして、授業料、寮費、生活費基準、奨学金、初期費用を入れます。この段階では完璧な数字でなくても構いません。足りない金額を早く見ることが目的です。

  1. 志望専攻の授業料を大学公式で確認します。
  2. ロンドンかロンドン外かを分けます。
  3. GOV.UKの生活費基準を9か月で計算します。
  4. 大学寮と民間賃貸の初期費用を比べます。
  5. 奨学金締切を出願締切の前に置きます。

銀行残高の準備

Student visaの資金証明では、一定期間の残高維持が求められる場合があります。GOV.UKは、必要な資金を28日連続で持ち、申請日から31日以内に終わる期間で示す考え方を案内しています。細かな条件は申請時に必ず公式ページで確認してください。

社会人の場合、退職金、貯金、家族支援、教育ローンを組み合わせる人もいます。どの資金を使う場合でも、名義、入金時期、証明書の発行日をそろえる必要があります。英語の残高証明が必要かも銀行で早めに確認してください。

注意

日本国籍は資金証明書類の提出が省略される場合がありますが、求められたら出せる状態にしておく必要があります。省略できることと、資金が不要なことは別です。

よくある質問

1年制修士なら総額は安くなりますか?

2年制より滞在期間は短くなりますが、1年分の授業料と生活費を短期間で用意する必要があります。月ごとの負担ではなく、出発前に必要な現金で判断してください。

奨学金は合格後でも間に合いますか?

間に合う制度もありますが、大学院では出願と同時期、または出願前に締め切る制度があります。志望校を決める前に奨学金ページを見てください。

地方都市を選べば生活費は必ず下がりますか?

下がる場合はありますが、寮の空き、交通費、暖房費、通学時間で差が縮まることがあります。GOV.UKの基準と大学寮費を両方見てください。

授業料を分割で払えばビザ用資金も少なくできますか?

CASに示されるコース費用と支払い済み金額の扱いで変わります。大学の請求条件とビザ申請時の公式条件を別々に確認してください。

関連して読んでおきたい記事

イギリス大学院留学では、費用だけでなくビザ、滞在先、短期留学の違いも合わせて確認すると判断しやすくなります。

出発前に決める基準

イギリス大学院留学では、授業料だけで学校を比べないほうがよいです。資金証明、寮費、奨学金、研究内容を同じ表に入れると、無理のある計画が見えやすくなります。

まず3校に絞り、CASに載る費用、ロンドン区分、奨学金締切を確認してください。支払う総額より、申請前に用意する現金を先に見ることが、失敗を減らす近道です。

参照情報

最終更新日: 2026-05-21