イギリス留学は「学費も生活費も高い」と言われがちですが、行く期間と都市と滞在方法を選べば、想像より現実的な予算で実現できます。実際にロンドンで1ヶ月の語学留学なら32万円から、ロンドン以外の都市なら20万円台前半に収めるプランも組めます。
一方で、半年や1年の中長期となると、為替、生活費インフレ、ビザ料金の改定が一気に効いてきます。特に2026年4月以降は学生ビザの申請料が値上げされ、IHS(医療保険料)も年£776に固定されており、見積もりを甘く出していた人ほど現地で資金が足りなくなるケースが目立ちます。
この記事では、社会人や大学院進学を視野に入れた読者に向けて、1週間から1年までの期間別予算、ロンドンと地方都市の費用差、そして社会人プランのリアルな見積もりを2026年最新版でまとめます。記事の最後には節約術と為替リスクへの備えも整理します。
期間別で見るイギリス留学の総費用
イギリス留学の費用は、出発前に支払う固定費と、滞在中に積み上がる変動費に分けて考えると見通しが立ちやすくなります。1ヶ月で32万円から87万円、1年で400万円から600万円がボリュームゾーンです。
1週間から2週間の短期語学プラン
夏休みや有給を活用する社会人に人気の短期プランです。1週間で15万円から25万円、2週間で22万円から35万円が目安となります。学費が約4万円から10万円、ホームステイが週5万円程度、現地交通費と食費を加えた金額です。
航空券は閑散期で往復12万円前後、夏のピークで20万円を超えることもあります。短期は学費と航空券の比率が大きいため、出発時期で総額が大きく変わります。
1ヶ月の語学留学
イギリス語学留学の中で最も検索される期間が1ヶ月です。ロンドンで32万円から87万円、地方都市で25万円から60万円が相場感です。学費は週20レッスンの一般英語で月7万円から15万円、インテンシブコースで20万円を超えます。
滞在費の差が総額を決めます。ホームステイなら朝夕2食付きで月20万円前後、学生寮はロンドンで月15万円から25万円、シェアハウスなら月10万円から15万円に抑えられます。
半年から1年の中長期プラン
長期プランは学費の月割が安くなる代わりに、生活費と為替差損が累積します。半年で180万円から280万円、1年で350万円から600万円が現実的なレンジです。大学進学コース付きの学校に通う場合や、IELTS対策を含めるとさらに上振れします。
費用の内訳を6項目で把握する
渡航前の見積もりは、項目を分けて積み上げると精度が上がります。下の表は1ヶ月の語学留学をロンドンで行う場合の標準的な内訳です。1ポンド200円で換算しています。
| 項目 | 1ヶ月の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 学費(週20レッスン) | 9万円から15万円 | インテンシブで2万円から5万円増 |
| 滞在費(ホームステイ) | 15万円から20万円 | 朝夕2食付きが標準 |
| 食費・日用品 | 4万円から8万円 | 外食を週1回程度に抑えた場合 |
| 交通費(オイスターカード) | 2万円から3万円 | ゾーン1から2の月額パス |
| 海外留学保険 | 2万円から3万円 | クレジット付帯で代替も可 |
| 航空券(往復) | 13万円から22万円 | 時期で大きく変動 |
学費は学校形態で3倍以上の差
語学学校は私立中心で、ブリティッシュ・カウンシル認定校が安心です。大学のサマーコースや大学付属の語学センターは月15万円から25万円とやや高めですが、進学接続のしやすさが強みです。
大学・大学院に進む場合は学費が一気に跳ね上がります。留学生の学部学費は年£15,000から£25,000、医学系は£30,000から£70,000が一般的なレンジです。大学院修士は£15,000から£25,000の範囲に多く、文系より理工・ビジネス系が高めに設定されています。
滞在費はロンドンと地方で1.5倍違う
同じシェアハウスでも、ロンドン中心部は月12万円から15万円、マンチェスターやリーズなら月7万円から10万円に下がります。学生寮は管理が安心ですがロンドンは月20万円超もあり、家賃を抑えたい人は地方都市が狙い目です。
ビザと保険は2026年に値上げ済み
2026年4月8日以降、学生ビザ申請料が£524から£558に改定されました。IHS(移民医療サーチャージ)は年£776のままですが、複数年滞在では合計が大きく膨らみます。半年プランなら£388、1年なら£776、2年で£1,552を渡航前にまとめて支払います。
短期の語学留学(6ヶ月以内)はStandard Visitorで入国でき、ビザ申請料は£127です。社会人の1ヶ月から3ヶ月プランは原則このルートで足ります。
ロンドンと地方都市の費用差
都市選びは総額を左右する最大の変数です。ロンドンの便利さと多様性は魅力ですが、家賃と外食費が他都市より3割から5割高く、1年滞在なら100万円以上の差が出ます。
ロンドンが高い3つの理由
- 家賃相場が英国平均の1.5倍以上で、ゾーン1の単身用フラットは月25万円超
- 地下鉄とバスの月額パスが2万円台と公共交通費が高い
- 外食は1食15ポンド前後で、東京の同等メニューより5割高い
マンチェスター・エディンバラ・ブライトン
マンチェスターは家賃が月7万円から10万円、北部の文化都市として日本人留学生も多く落ち着いた学習環境です。エディンバラはスコットランドの州都で、夏のフェスティバルや古城の街並みが魅力です。ブライトンはロンドンから電車1時間の海辺のリゾートで、若い語学学生が集まる定番都市です。
社会人と大学院生の費用プラン
働きながら準備する社会人と、修士進学を見据えた大学院プランでは見積もりの作り方が違います。社会人は休職・退職後の総予算管理、大学院生は奨学金とアルバイトの組み合わせがカギになります。
社会人の短期語学プラン(1ヶ月)
30代会社員がロンドン1ヶ月でかける典型予算は45万円から60万円です。学費12万円、ホームステイ20万円、生活費6万円、保険2.5万円、航空券15万円という内訳です。土日は近郊のオックスフォードやコッツウォルズ、片道2時間圏の小旅行で語学を実践する設計が定番です。
大学院修士1年プラン
イギリスの修士は1年制が主流で、米国の2年制より総額が3割以上抑えられます。学費£20,000、生活費年200万円、ビザ・保険・航空券で30万円、合計約630万円が標準モデルです。Chevening奨学金や大学独自スカラシップで100万円以上を補填する道も現実的です。
費用を抑える3つの節約術
節約は学校選び、滞在方法、為替対策の3点で大きく効きます。同じ1年でも工夫次第で総額が80万円以上変わります。
学校選びでの工夫
- 地方都市の語学学校を選び、家賃と外食費を3割下げる
- 長期割引のある校舎を選び、24週以上で学費を1割引く
- 大学付属プログラムよりも私立校を選び、学費を月3万円から5万円下げる
滞在・食費・交通費の節約
シェアハウスを到着2週目以降に切り替えると、ホームステイより月5万円から10万円安くなります。スーパーはTesco、Sainsbury’s、Aldiの順で価格が下がるため、Aldi中心の自炊で食費を月3万円台に抑える社会人留学生も珍しくありません。
移動はゾーン2外の住居を選び、自転車を中古で揃えると交通費が月1万円以下に下がります。長距離はNational Expressのバスが鉄道の3分の1の運賃です。
為替リスクへの備え
為替は1ポンド10円動くだけで、1年の生活費200万円が10万円から20万円ぶれます。出発の3ヶ月前から複数回に分けて両替する、Wiseやレボリュートで現地カードを発行する、円高局面で半年分の生活費を先送金するなど、為替分散の工夫が予算の安定に直結します。
渡航前に確認したいチェックポイント
最後に、見積もりが現実とずれる原因の上位を3つ挙げます。出発前に必ず潰しておきたい項目です。
- ビザ申請料とIHSの合計を二重計上していないか
- 航空券を片道だけで見積もり、帰国便を入れ忘れていないか
- 滞在初週のホテル代やデポジットを別枠で計算しているか
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イギリス留学は数字だけ見ると確かに高めです。ですが期間と都市と滞在方法を組み合わせれば、社会人の短期プランは40万円台、大学院の1年プランは奨学金込みで500万円台に収まります。為替とビザ料金の改定が続くタイミングなので、最新情報のアップデートと早めの送金準備が成功率を上げます。
本記事の数字は2026年5月時点の公開情報を基に算出しています。出発時期によって学費・ビザ料金・為替が変わるため、最終的な見積もりは各学校とGOV.UKの公式情報で必ず確認してください。
出典: GOV.UK Student visa / British Council Cost of studying in the UK / Save the Student UK tuition fees
最終更新日: 2026-05-10